前編では、コーチングが求められている時代背景について触れていきました。
後編では、なぜ、今、コーチング”学習”が不可欠なのか?について書いていきたいと思います。
なぜ、今、コーチング学習が不可欠なのか?
❶ この先1番求められるのは「問いを立てる力」
前編でも触れた通り昭和的な時代であれば、答えをいかに早く導き出すのか、その答えをどれだけ効率よく再生産できるのかが重要でした。
しかし、現代は答えのない時代であり、常に変化し続けるVUCA(変動・不確実・複雑・曖昧な)時代です。
未来がどうなるか分からず、描いたとしても一寸先には違う未来が待っているかもしれない、流動的で変化の激しい時代です。
そんな中では、答えそのものに価値があるというよりも、変化に対応し、適応する能力が重要となってきます。
そして、その能力を養うためには「問いを立てる力」が不可欠であり、この「問いを立てる力」はコーチング学習によって磨いていくことができるのです。
さらに、同じ問いでも「どんな問いを立てるのか?」ということも大事になってきます。
昭和の時代は、一定の正解が成立した時代なので、「どのようにやるのか?」という手段やHOW TOを問えば比較的うまくいく時代でした。
一方令和の時代は、万人に共通する正解がない中で、「どうしてやるのか?」「なんのためにやるのか?」という個人や集団がやる目的や意義、WHYを問うことが大事になる時代です。
はぐくむのコーチングスクールでは、傾聴、質問、承認&フィードバックといったコーチングの基本スキルを学びながら、「問いを立てる力」を磨き、自分がどんな人生を望んでいるかを題材にコーチングコミュニケーションを重ねていきます。
学んだ考え方やスキルを、自分自身のリアルなテーマに当てはめて実践をしていくことで、学習を進めるほど自分自身の願いや望んでいる人生が明確になり、そこに向かった行動が促進されていきます。
❷ 自律社会で不可欠なセルフコーチング力
この様に、はぐくむコーチングを学習するということは、コーチングの技術を学ぶだけではなく、自分自身の人生を扱っていくということになります。
普段、最短最速な生き方をしている1つの落とし穴としては、自分の時間をしっかりと持てないことにあると思いますが、はぐくむでのコーチング学習は自分の内なる声、願いを見つめる上でも有効です。
最短最速な生き方をしていると、知らず知らずのうちに自分の時間があるようで、ない。
「自分は本当は今、何を感じているんだろう。」
「自分は本当はもっとどうしたいんだろう。」
「そもそも自分って何でこれやりたかったんだっけ。」
普段の慌ただしい日常の中では、このようなことに目を向けて、ゆっくり内省をする時間が取れるようで、取れない。
そんな時間を取らなくても、右肩上がりの成長が見えている時代であれば、良かったかもしれません。
やるべきことは誰かに提示されて、やっていると一定の成果がでるような時代であれば、わざわざ立ち止まって自分を見つめなくても自分の人生がちゃんと進んでいくように感じられたかもしれません。
しかし、現代のような変化が激しく、多様な生き方の選択肢が増えてきた時代の中で自分を見つめる習慣を疎かにしていると、
「あれ、自分ってなんでこの仕事やっていたんだろう?」
「あれ、自分ってこの先どうしたかったのだろう?」
と、自分の根源が分からなくなってしまったり、根源を見失って迷子になってしまったりする可能性が高くなります。
だから、しっかりと自分の心の声や心身のコンディションを定期的にケアしていく、意識を向けていく時間が非常に大事なのです。
そしてコーチング学習をすることで、自分自身の内面や、生き方についてをセルフコーチングする習慣が身に付くようになり、自ずと自分の願いや生き方が磨かれていくのです。
ビジネスコーチングと人の願いをはぐくむコーチングの違い
最後に、はぐくむコーチングの特徴について触れていきたいと思います。
ビジネスコーチングの文脈では、コーチングを目標達成の手段として運用しているケースが多々あります。そうしたケースでは、コーチングで扱うゴールや目標は自分が本当に扱いたいものというより、上司や会社に与えられた”扱うべき”ものである可能性が高いです。
そうした誰かに与えられたゴールの達成に向けたコーチングには、それはそれの効果や良さがあると思いますが、はぐくむコーチングでは、誰かに与えられたものを中心テーマにするのではなく、自分が本当に扱いたいこと、自分が本当に願っていることを中心テーマにして対話をしていきます。
誰かに与えられたゴールを達成するための対話ではなく、自分自身が本当に願っていることを探究し、その実現に向かっていく対話。それが真に自分軸をはぐくむ時間につながり、自分にとっての豊かな人生につながっていくと思います。
また、はぐくむにおいては、とことん聴くことを大切にしています。
どうやったら物事を達成できるのか?そのために、今週何をやるのか?といったHOWやアクションを急ぐのではなく、じっくり想いに耳や心を傾けて寄り添う。
深く聴くことができれば、物事は自然と動き出す。そんな傾聴重視のスタンスを大事にしているのも大きな特徴と言えます。
少しでも、はぐくむコーチングに興味を持ってくださった方は、一度ぜひ説明会に遊びに来てみてください。
登壇者:小寺毅
モデレーター:平山裕三
筆者:星屋あやめ
お知らせ
コーチング学習に興味のある方
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「人間はひとりひとりがそれぞれのじぶんの時間をもっている。そしてこの時間は、本当にじぶんのものである間だけ、生きた時間でいられるのだよ。」
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はぐくむコーチングの第一人者である小寺の教育観、コーチング論について触れてみたい方は、当日の対談動画をぜひご覧になってみて下さい。
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